HOME > ELEMENTOPIA > 第05話 焼かれた村で見たものは



【課題シナリオ】

 火の大神官ジェスターは,瀕死の重傷を負いながらも火竜を封印する事に成功した。
 だが,とても完全な封印とは言いがたい状態で,引き続き神官団と各国の部隊がミリオーネ地方の西側に駐留し,万が一の事態に備える事になった。

「たったこれだけの水で1日を過ごせだって!?」
 部隊は,火竜に焼かれた村の一つに駐留していたが,水不足が続くミリオーネ地方にあって,日に日に少なくなる水の配給に,兵士達の不満はもはや抑えられないものになっていた。
「仕方ないだろ! 3日前に届くはずだった補給物資がまだ届いていないんだから! 文句を言うなら,補給部隊の奴らに言ってくれ!」
 配給係の兵士も,投げやりに言葉を返し,それがますます険悪な雰囲気に拍車をかける。
「なんだと! やるか,この野郎!」
「おい,お前ら待て! あれを見ろ!」
 取っ組み合いの喧嘩が始まろうとした時,別の兵士が南の方角を指差し声を荒らげた。
 彼が指差したその先には――。

【今回の課題:「課題シナリオから展開させた場面描写」+「自陣の特徴」】
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