念の系統は,次の2つの観点から分類できる。
「念能力」・・どのような能力として発揮するのか。
「念効力」・・念の効果を,何に対して及ぼすのか。
(1)念能力の六性図
生体エネルギー(オーラ,氣,バイオプラズマ)を操る技術を「念」という。
冨樫義博「HUNTER×HUNTER」によると,このような技術の集大成が,
この「六性図」に表されるような,さまざまな特徴をもった念能力である。
念能力は,個々人それぞれに生まれつき決まっており,
自分の得意な系統以外の能力は修得しにくいし,威力や精度も落ちてしまう。
「操作系」
対象物に念を込めて,能力者の思いどおりに操る。
熟練を要するものの,操作することに最も長けた念能力。
「放出系」
念を弾丸のように飛ばして攻撃したり,
人型のようにして飛ばし,単純な操作をしたりできる。
念を自分の身体から遠くに離すのに最も適した念能力。
「強化系」
武器に念を込めたり,自分自身の身体に念を込めたりして,
攻撃力や防御力,治癒力を高めたりできる。
攻め・守り・癒しすべてにおいてバランスの良い,戦闘向きの念能力。
「変化系」
念の性質を変えて利用する念能力。
ただし,念を自分の身体から離すと,威力はガクッと落ちてしまう。
「具現化系」
念によってものを錬成する念能力。
ひとつのものを錬成するには,相当量のイメージトレーニングを要するが,
一度できてしまえば,出し入れは簡単。ただし,自分の身体から離れると弱い。
「特質系」
家系とか,特殊な生い立ちなど,限定された条件下で得られる念能力。
他系統の能力者がどんなに努力しても,決して修得することはできない。
※念能力の連続性
本来,連続態をなしている念能力を六つに類型づけているのが「六性図」である。
そのため,六性図で隣り合っている能力系のあいだには,類似性・連続性がある。
操作能力の連続性・・・操作系〜放出系〜強化系の順に,
念を使った操作能力の精度には漸減性がみられる。
操作系能力者は,修行次第で複雑な操作が可能だが,放出系能力では,
自分の放った念に単純な命令を与えることぐらいしかできない。
そして,強化系能力では,強化した武器などを身体から離して
複雑な操作をするのは,さらに難しい作業となる。
放出能力の連続性・・・操作系〜放出系〜強化系のあいだの連続性としては,
操作能力のほかにも,放出能力の連続性がわかりやすい。
放出系能力を中心にして,操作系や強化系もまた,
自分の身体から離れたものに念の効果を及ぼすことが容易な能力である。
具現化能力〜強化能力の漸近性・・・具現化系〜変化系〜強化系のあいだにも
類似性・連続性がある。念によってものを物象化するのが,具現化系。
一方,ものに念を込めて性質を強化するのが,強化系。
そして,具現化系と強化系のあいだにあって,
双方の特徴を半分ずつ備えたような能力が,変化系である。
変化系能力者は,具現化系のように念を「物象化」させるまではいかないが,
念をいろいろな性質の状態に「変化」させることができる。
また,強化系のように単純にガチガチに「強化」させることはできなくても,
変化させた念の性質次第では,ある程度の「強化」は可能だと考えられる。
強化能力の連続性・・・前言のとおり,変化系能力のなかにも
物を「強化」させるような効果が得られるワザがあると考えてよい。
それは,放出系能力についても言えることである。
たとえば,自然治癒力を高めるのは,強化系が得意とする能力だが,
変化系・放出系のワザのなかにも,同様の効果を持つものがある。
ただし,強化系と比べれば,やや効果は落ちるだろう(7〜9割程度)。
特質能力の連続性・・・特質系には,他系統の能力との連続性は「ない」。
ただし,隣り合っている能力系(操作系・具現化系)の能力者が
突然変異的に特質系能力を得るような事例は,ある。
(2)念効力の三相図
「物理系」
いわゆるPK(psychokinesis=念力)のこと。
物質に対して,念の効力を直接及ぼす。
生体に直接念を送り込んで治癒力を高めるような「手かざし」も物理系。
「感覚系」
いわゆるESP(extra-sensory perseption=超感覚的知覚)のこと。
念の本体である精神活動に対して,念の効力を及ぼす。
「空間系」
テレポーテーションなど,空間を開いたり,繋いだりする能力のこと。
空間に対して念の効力を及ぼし,高次元で操作する。
また,幻翅体質(→ ◆ ◆)のように,念の効果を空間的に広げることの
できる能力も,高次元で念の効力を及ぼしているものと考えられる。